J's laboratory 2

ハロプロをフットボールに脳内変換してひたすら分析するブログです。

最新版・ハロプロ各グループ解析(ジカコ+ツ編)

それでは前回の続きです。

【Juice=Juice】 システム 4-3-1-2

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【右インサイドハーフ高木紗友希(1997年4月21日生まれ) 対応ポジション:セントラルMF
屈強なフィジカル能力を武器にしたボール奪取で中盤の上質なフィルター役として機能するハードワーカー。パス精度も水準以上で、チームの安定に多大な貢献を果たす。
【左インサイドハーフ金澤朋子(1995年8月2日生まれ) 対応ポジション:セントラルMF、CB
状況判断、当たりの強さ、散らしのパスのいずれもクオリティーが高く常に一定のパフォーマンスが計算出来る名アンカー。唯一にして最大の懸念はコンディションだ。
【トップ下】宮本佳林(1998年12月1日生まれ) 対応ポジション:セカンドトップ、トップ下、CF、ウイング、サイドハーフ
柔軟な技術とクイックネスを駆使したドリブル突破、多彩かつ正確無比なフィニッシュワーク、ストイックさの塊のような精神面が際立つ次期ハロプロエース筆頭候補だ。
【FW】植村あかり(1998年12月30日生まれ) 対応ポジション:セカンドトップ、CF
規格外のスピードと破壊力抜群のパワフルショットで急速に存在感を増しているアタッカー。ややムラっ気のある性格だが、好調時のパフォーマンスは宮本を凌ぐほど。
【FW】宮崎由加(1994年4月2日生まれ) 対応ポジション:CF、セカンドトップ
常にゴールを意識したプレーで抜け目なくエリア内に侵入しては精度十分のシュートを放つ。ストライカーとして優秀な反面、周囲を活かすような動きは少ない。

【チーム能力査定】得点力:B- スピード:B+ フィジカル:B+ 局面打開力:D パスワーク:D 守備力:B-
メジャーデビュー直前での大塚愛菜の脱退以降は組織の構築に手間取っていたJuice=Juiceだが、最近は個々の成長と共に徐々にではあるがチームとしての形も見え始めてきている。金澤と高木のセントラルMFコンビがバランスを保証し、前線には持ち味の異なる植村と宮崎の2トップ、そしてかつてのアグレッシブなプレースタイルを取り戻しつつあるエースの宮本。未だ前線トリオの役割分担が明確ではなく、コンビネーションによる連動した崩しは散発的だがそれぞれが自分の得点パターンを持っており得点力は十分にある。チームとして戦術的な幅を広げるという観点からキーになるのは高木と宮崎。役割が固定気味で柔軟性に乏しいこの両者の成長次第では同じく5人組である先輩グループの℃-uteにも匹敵する完成度に達するポテンシャルを秘める。

カントリー・ガールズ】 システム:3-3-1-3

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【アンカー】山木梨沙(1997年10月14日生まれ) 対応ポジション:CB、セントラルMF
精巧なフィード能力と戦術眼を併せ持ち、DFラインの司令塔として機能する。スピード、フィジカル能力、ポジショニングセンスのいずれも優秀で欠点の少なさも特徴。
【右インサイドハーフ】小関舞(2002年2月10日生まれ) 対応ポジション:サイドハーフセントラルMFサイドバック
複数のポジションにそつなく対応する戦術的柔軟性に加え、縦への推進力とボールスキルを備えるモダンなMF。チームの選択肢を豊富にするその存在価値は希少。
【左インサイドハーフ稲場愛香(1997年12月27日生まれ) 対応ポジション:セントラルMFサイドハーフ
フィジカルコンタクトの強さ、攻撃のスイッチとなる縦パス、攻め上がりのタイミングなど多くの引き出しを持つ非凡なセントラルMF。現在はコンディション不良で離脱中。
【トップ下】嗣永桃子(1992年3月6日生まれ) 対応ポジション:セントラルMF、トップ下、サイドハーフセカンドトップ
ハロプロ史上でも最高レベルのクオリティーと実績を誇る、当代随一のボールマスター。規格外のスキルと攻撃センスは対峙するあらゆる守備者を無効化する。
【右サイドアタッカー森戸知沙希(2000年2月19日生まれ) 対応ポジション:セカンドトップ、CF、サイドハーフ
周囲との連携からタイミング良くエリア内に侵入しては優れたゴールセンスでネットを揺らすアタッカー。体調不良による欠場が少ない意外なタフさもセールスポイント。
【左サイドアタッカー船木結(2002年5月10日生まれ) 対応ポジション:セカンドトップ、ウイング、サイドハーフ
一瞬でトップスピードに達する加速性能と小柄ながら力強いドリブル突破が武器のニューカマー。サイドでも中央でもハイパフォーマンスを保証する利便性も魅力。
【CF】梁川奈々美(2002年1月6日生まれ) 対応ポジション:CF、セカンドトップ、トップ下
純粋な点取り屋としての存在以上にスペースメイクや確度の高いポストプレーに特長がある"最前線のチャンスメーカー"。新人ながら常に落ち着き払ったプレーを見せる。

【チーム能力査定】得点力:C スピード:C フィジカル:C 局面打開力:B+ パスワーク:A 守備力:C-
新メンバーの船木と梁川の加入によりシステムは中盤菱形の3-3-1-3に変更。プレイングマネージャーの嗣永を筆頭にボールテクニックと戦術眼に秀でたメンバーを多く揃える事情からポゼッションを軸とした積極的に主導権を握るスタイルが特長だ。嗣永を含めた中盤の4枚は役割を固定化せずポジションチェンジを頻繁に行いながら局面を前進させていく。コンディション不良で稲場が不在の現在は嗣永が低めの位置に下りることが多いがCFの梁川がこれに呼応してライン間でボールを受けタメを作るポストワークで補うケースが多い。両ワイドの船木と森戸はいずれもアジリティーと得点感覚が優れ、積極的に中央へと侵入する。今後の焦点はやはり稲場の早期復帰だ。現ハロプロでも一二を争うクオリティーを持つセントラルMFはチームに不可欠だ。

こぶしファクトリー】 システム 4-3-1-2

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【右サイドバック田口夏実(2000年7月21日生まれ) 対応ポジション:サイドバックサイドハーフ
積極果敢なオーバーラップで攻撃に厚みと幅を生むサイドバック。運動量も豊富でプレーに関与する意識も高いが、ポジショニングを始めとした守備戦術は未成熟。
【左サイドバック藤井梨央(1999年3月4日生まれ) 対応ポジション:サイドバックサイドハーフセントラルMF
質と量を伴った攻守に渡る献身性で違いを作るダイナモ。適度に全体のバランスを保ちながら正確なパスワークやダイナミックな攻撃参加でチームを活性化させる。
【アンカー】広瀬彩海(1999年8月4日生まれ) 対応ポジション:CB、セントラルMF
フィジカルの強さを生かした迫力満点のハードマークとビルドアップ精度に秀でた本格派のCB。パフォーマンスだけでなくメンタル面でも基盤となるリーダーだ。
【右インサイドハーフ野村みな美(2000年2月10日生まれ) 対応ポジション:セントラルMFサイドバックサイドハーフ
効果的な位置取りと当たり負けしないボディバランスを兼備した万能戦士。カバーリングやショートパスなどあらゆるプレーが堅実で、攻守のパイプ役として機能。
【左インサイドハーフ和田桜子(2001年3月8日生まれ) 対応ポジション:セントラルMFサイドハーフ、CB、サイドバック
ダイナミズム溢れる突破でチャンスを切り開くパワフルなMF。テクニックも水準以上で意表を突いたラストパスやパンチの効いたミドルシュートでゴールを脅かす。
【トップ下】浜浦彩乃(2000年4月26日生まれ) 対応ポジション:トップ下、セカンドトップサイドハーフ
懐の深いボールキープから繰り出す精度の高いパスと繊細なタッチのドリブルで違いを生む攻撃の絶対軸。FW顔負けの得点力も魅力で、ラスト30Mで大きな違いを生む。
【FW】小川麗奈(2000年3月27日生まれ) 対応ポジション:セカンドトップ、CF
群を抜く加速性能をフル活用しピッチの至るところに顔を出す機動力に長けたアタッカー。プレーは創造性に富む。
【FW】井上玲音(2001年7月17日生まれ) 対応ポジション:CF、セカンドトップ
しなやかさと力強さが融合した万能型のストライカー。そのポテンシャルから鞘師後のCF1番手争いでも有力候補に。

【チーム能力査定】得点力:C スピード:C フィジカル:B+ 局面打開力:C- パスワーク:C- 守備力:B
メジャーデビューしてまだ間もないが豊富な下積み経験を持つメンバーで構成されていることもありチームとしての完成度は高い。広瀬、浜浦、井上とセンターラインを担う3人が軸となっていて、パフォーマンスの安定感も十分にある。攻撃性能に優れたサイドバックが高めの位置に張るポジショニングによって敵守備陣形を横に広げ、インサイドハーフの飛び出しや浜浦や小川の隙間で受ける動きを促している。右サイドではウイングのような位置取りを見せる田口とサイドに流れる小川、左サイドでは状況に応じて柔軟に役割を入れ替える藤井と和田が崩しの局面で目立つ。今後のテーマはエース格の得点源である浜浦と井上のゴール前でのプレー機会を増やし、攻撃面での迫力を更に増していくことだろう。

・・・んで、つばきは正直まだよく把握してないので布陣とメンバーの情報だけにしておきます。メジャーデビュー前ぐらいのタイミングでがっつり触れたいと思ってます。


つばきファクトリー】 システム 4-4-2

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セントラルMF山岸理子(1998年11月24日生まれ) 対応ポジション:セントラルMF
セントラルMF新沼希空(1999年10月20日生まれ) 対応ポジション:セントラルMFサイドハーフサイドバック
【右サイドハーフ岸本ゆめの(2000年4月1日生まれ) 対応ポジション:サイドハーフセントラルMFサイドバック
【左サイドハーフ小片リサ(1998年11月5日生まれ) 対応ポジション:サイドハーフサイドバック
【FW】谷本安美(1999年11月16日生まれ) 対応ポジション:セカンドトップ、CF
【FW】浅倉樹々(2000年9月3日生まれ) 対応ポジション:CF

最新版・ハロプロ各グループ解析(キモア編)

今回はメンバーの入れ替わりが一段落したっぽいこのタイミングを使って、グループごとに配置とメンバーについて軽く触れてみようという趣旨です。


℃-ute】 システム 4-1-4-1

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【右インサイドハーフ中島早貴(1994年2月5日生まれ) 対応ポジション:CB、セントラルMFサイドバック
的確な状況判断とカバーリング技術が光る現体制において不動のディフェンスリーダー。守備だけでなく繋ぎのパスも正確そのものでビルドアップでの貢献度も高い。
【左インサイドハーフ岡井千聖(1994年6月21日生まれ) 対応ポジション:サイドバックセントラルMFサイドハーフ
驚異的な運動量で絶え間なくハードワークを続けるハロプロ史上でも屈指のクオリティーを誇るサイドバックの重鎮。中盤にも難なく対応する戦術的柔軟性も特筆に値。
【右サイドアタッカー/攻撃的MF】矢島舞美(1992年2月7日生まれ) 対応ポジション:トップ下、セカンドトップサイドハーフ
ハロプロリーダーは圧巻のスピードと創造性をミックスした突破が最大の長所。利他的なメンタリティーも備え、いついかなる時でもチームプレーヤーとして振る舞う。
【左サイドアタッカー/攻撃的MF】萩原舞(1996年2月7日生まれ) 対応ポジション:トップ下、セカンドトップ
敵2ライン間のギャップで巧みにボールを受けては攻撃センスを生かし味方とのコンビネーションを駆使して仕掛けるプレーが代名詞。やや安定感には欠けるきらいが。
【FW】鈴木愛理(1994年4月12日生まれ) 対応ポジション:セカンドトップ、CF
アタッカーとしての総合力で他を凌駕する、押しも押されもしないハロプロの大エース。天才でありながら自己に一切の妥協を許さないプロフェッショナルの鑑だ。

【チーム能力査定】得点力:A スピード:A+ フィジカル:A+ 局面打開力:A- パスワーク:B- 守備力:B
結成11周年を迎えて円熟味を増す℃-uteはエースの鈴木を最前線に配置するゼロトップスタイルが定着している。この天才アタッカーが攻撃においてその能力を最大限に発揮出来るような組織が作られている。両サイドに位置する矢島と萩原は共に中央でのプレーを得意としている。矢島は局面打開力と得点力に優れ鈴木と並ぶ攻撃の2枚看板として、萩原は中盤の中島や岡井とのパス交換でリズムを作るゲームメイクに特長がある。司令塔としてタクトを振るう中島と、縦横無尽に動き回りチームを活性化させる岡井のペアは補完性も高い。攻撃ではやや個人能力に依存する傾向が強いためパスワークは平均レベルだが、その他の項目に関してはトップクラスと評価出来るだろう。とりわけスピードはハロプロ史上でも屈指の水準にあると言える。

モーニング娘。'16】 システム 4-2-3-1

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【CB】飯窪春菜(1994年11月7日生まれ) 対応ポジション:セントラルMF、CB
プレーの随所からインテリジェンスを感じさせる、モーニング娘。の"頭脳"。攻撃では周囲とのパス交換から全体を押し上げ、守備では効果的なポジショニングが光る。
【CB】佐藤優樹(1999年5月7日生まれ) 対応ポジション:CB、CF
加速度的な成長を続ける天才は速さと強さを兼ね備え、抜群の対人能力を持つ。才能やクオリティーは申し分ないだけに精神面での向上次第ではハロプロの看板にも。
【右サイドバック小田さくら(1999年3月12日生まれ) 対応ポジション:サイドバック
10年戦士さながらの安定感でチームを引き締める実力者。持ち味であるハイレベルな守備面に加えて課題だった攻撃面でも長足の進歩を遂げ、向かうところ敵なしの様相だ。
【左サイドバック野中美希(1999年10月7日生まれ) 対応ポジション:サイドバックサイドハーフ
攻守にバランスが取れた将来性豊かなサイドバックの新鋭。オフ・ザ・ボールの動き出しに優れ、エリア内に侵入してフィニッシュの局面に絡む回数も少なくない。
セントラルMF石田亜佑美(1997年1月7日生まれ) 対応ポジション:セントラルMFサイドハーフ、トップ下
卓越したプレービジョンと豊富な運動量でチームに活力を与える、モーニング娘。の"心臓"。2列目からの鋭い飛び出しやミドルシュートで決定的な仕事も期待出来る。
セントラルMF尾形春水(1999年2月15日生まれ) 対応ポジション:セントラルMFサイドハーフ
確かな技術と機動力を駆使して攻撃を活性化させるテクニシャン型のセントラルMF。不足感がぬぐえないフィジカル面と、プレーの継続性には大いに改善の余地が。
【右サイドアタッカー譜久村聖(1996年10月30日生まれ) 対応ポジション:サイドハーフセカンドトップ
史上最年少でのリーダー就任以降、着実な成長を続けている大黒柱。裏のスペースへと抜け出すタイミングと得点感覚に長け、ファイナルサードで存在感を放つ。
【左サイドアタッカー生田衣梨奈(1997年7月7日生まれ) 対応ポジション:サイドハーフサイドバック、ウイング
持久力と1対1での局面打開に長け、サイド全域に対応するスペシャリスト。仕掛け/崩しでの貢献度とは裏腹にフィニッシュ精度や守備時のポジショニングには課題が残る。
【トップ下】工藤遥(1999年10月27日生まれ) 対応ポジション:トップ下、サイドハーフセカンドトップセントラルMF
繊細な技術にスピードが融合したプレーが真骨頂のトップ下。状況判断の良さとパスセンスを武器に周囲との連携を巧みに引き出し、攻撃の機能性をアップさせる。
【CF】牧野真莉愛(2001年2月2日生まれ) 対応ポジション:セカンドトップ、CF、サイドハーフ、ウイング
圧倒的なスピードと切れ味鋭いドリブルで勝負するカウンターの申し子。戦術的には未熟ながらミスを恐れずに仕掛け続けるメンタリティーには大物の予感が漂う。
【CF】羽賀朱音(2002年3月7日生まれ) 対応ポジション:CF
速さ、強さ、ゴールセンスとストライカーに求められる能力/資質をほどよく備える注目株。タイプの異なる同期の牧野とのポジション争いを制することが出来るか。

【チーム能力査定】得点力:C スピード:B フィジカル:C 局面打開力:C パスワーク:C+ 守備力:B-
エースとして最前線に君臨していた鞘師里保、DFリーダーとしての可能性を秘めていた鈴木香音の卒業もあり現状チームとしての完成度は高くない。ただ進境著しい佐藤と小田を中心とした守備ブロック、道重リーダー期からチーム全体で培ってきたポゼッションプレーに対する意識の高さ、牧野や工藤を筆頭とした前線のスピード面など今後の動向次第では大きく向上していきそうな要素を持っていることはプラスに捉えていいだろう。13期オーディションが該当者なし(再募集も発表)に終わったことで、直近では12期メンバーが鍵を握りそうだ。頭一つ抜け出した感もあり"新9番"の座を射止めそうな牧野、鈴木の卒業で出番が増えそうな尾形はとりわけ注目に値する。

アンジュルム】 システム 4-3-1-2

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【右サイドバック室田瑞希(1998年6月12日生まれ) 対応ポジション:サイドバックサイドハーフセントラルMF
機を見たパワフルな攻撃参加と安定した守備対応が売りの高品質なサイドバック。卒業した田村芽実に代わりアンジュルムのサイドアタックの命運を左右する存在に。
【左サイドバック中西香菜(1997年6月4日生まれ) 対応ポジション:サイドバックサイドハーフ
決して屈することのないメンタルタフネスの持ち主で、個人としても戦術的にも成長著しい叩き上げだ。効果的なオーバーラップから送るクロスは決定機に直結する。
【アンカー】相川茉穂(1999年3月26日生まれ) 対応ポジション:CB、セントラルMF
恵まれた体躯と独特の間合いからのボール奪取がストロングポイントの大器。セットプレー時には貴重な得点源にもなりえる意外性も備え、今後の成長次第では大躍進も。
【右インサイドハーフ勝田里奈(1998年4月6日生まれ) 対応ポジション:セントラルMF、CF、セカンドトップ
チームの台所事情に伴い前線からセントラルMFにコンバートされた技巧派。長短を使い分けた正確なパスワークでフィジカル色の強い攻撃にアクセントを加える働きに期待。
【左インサイドハーフ竹内朱莉(1997年11月23日生まれ) 対応ポジション:セントラルMFサイドハーフサイドバック
縦へのダイナミズムに優れドリブルでもオフ・ザ・ボールの動きでも威力を発揮する。足元の技術も水準以上で、あらゆる戦術やシステムに対応するマルチロールだ。
【トップ下/セカンドトップ和田彩花(1994年8月1日生まれ) 対応ポジション:セカンドトップ、トップ下、ウイング
スピード勝負に特化した典型的なウインガーから進化を重ね、攻撃の全権を司るマルチアタッカーに。精神面でも力強くチームを牽引する、代役不在の絶対的リーダーだ。
【FW】上國料萌衣(1999年10月24日生まれ) 対応ポジション:CF、セカンドトップ
自慢の快足を活かして裏のスペースを突く形を得意とするスピード型の新星。フィジカル面やポストワークも可能性を感じさせ、周囲との相互理解が深まれば。
【FW】佐々木莉佳子(2001年5月28日生まれ) 対応ポジション:CF、セカンドトップサイドハーフ、ウイング
躍動感溢れるプレースタイルで仕掛けからフィニッシュまで幅広い仕事をこなすスーパースター候補。システム変更でFWに固定され、いよいよ本領発揮となるか。

【チーム能力査定】得点力:B スピード:B+ フィジカル:B 局面打開力:B パスワーク:D 守備力:C
田村の卒業でシステムが4-2-3-1から4-3-1-2へと変わり、前線は佐々木と上國料の2トップの下に和田を配する形が基本となりそうだ。いずれもスピードと得点力を兼ね備え、組織の熟成が進めば更なる破壊力を持ったトリオへと進化するだろう。3セントラルMFでは竹内が存在感を増しており、和田と共にチームの軸となってきている。昨年の福田花音卒業でパスワークに陰りが見えるものの和田が中盤に下りる頻度が増えてきていることや、勝田のコンバートや相川の成長によっては十分に補うことが可能なはずだ。室田と中西の両サイドバックは攻守に高い貢献度を見せ、アンジュルム最大の特長である縦へのアプローチを体現する存在だ。

次の更新で残りのグループをやる予定です。

モーニング娘。のこれからを展望してみよう【戦術編】

それでは戦術編です。

【チームコンセプト】
以前の記事でも触れたが道重さゆみ鞘師里保という絶対的な個人能力を持った2人を失った以上、組織的な動きによるビルドアップや仕掛け/崩しなどでチームとしての幅をどれだけ作れるかが今後の焦点になるはずである。率直に言えば現役メンバー(卒業する鈴木香音を除いた11人)は歴代のOGとの比較では個人能力という点においては小粒に映る。現時点で自身のポジションにおいて将来的には第一人者と表現出来るレベルに至る可能性が高いのは佐藤優樹小田さくらぐらいだろう。無論こういった予測といったものは良くも悪くも裏切られることが多いのが実情で、チーム事情や運にも大きく左右されるもの。どんなに才能があっても大成しなかったメンバーならそれこそ枚挙に暇がない。

話を戻すと道重リーダー期に培ったポゼッションスタイルを基盤にしながら、鞘師の卒業によって基準点不在となった攻撃面を再構築する必要がある。どちらかといえば道重と鞘師(アンカーとCF)の存在から中央のゾーンが攻撃のポイントになっていたのがこれまでだが、現状ではサイドに人数を掛けながらポジションチェンジやスペースへの意識を強く持って崩すスタイルの方が合っているように感じる。ポゼッションによる遅攻やエースFWに依存するスタイルが出る傾向は少なくなっていくだろう。


【ビルドアップ】
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後方からの組み立て、ビルドアップは可能な限りCBとセントラルMFの4枚(ボックス型)で行う。高度な足元の技術に加えて視野の広さと展開を読む力に長けた、飯窪春菜石田亜佑美セントラルMFコンビが引き続き中心になるのはほぼ間違いない。ここにトップ下の工藤遥が絡んで展開を前進させていくのがセオリーとなっていたが、仕掛け/崩しの局面を考えると工藤が頻繁にポジションを下げるのは好ましくない。CFが基準点型の鞘師からムービング型の牧野真莉愛に変わったこともあり、中央の高いゾーン(敵2ライン間)が薄くなってしまうからだ。工藤と右サイドアタッカー譜久村聖は極力下がらずに後方からの縦パスを引き出して時間を創出したい。このような事情からセントラルMFの2枚に加えてCB、佐藤とおそらくは13期メンバーの1人が積極的にビルドアップに関与したい。新メンバーの貢献度が高ければ石田がポジションを上げることも多くなり、スペースへの飛び出しという彼女の武器を活かしやすい状況が生まれやすくなるだろう。セントラルMFは中継地点ポジション(敵2トップ間)に位置してCBに時間を与える、またはサイドバックの空けたスペース(敵2トップ横)から組み立てていきたい。この際、小田と野中美希の両サイドバックは高めの位置をとって相手を押し下げ、横に広げるポジショニングを取る。また、佐藤はドリブルで運ぶ攻撃参加に特長があるのでチームとして有効利用したいカードだ。

【仕掛け/崩し】
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最も重要なのは両サイドバックの特徴を全体で理解し、チームとして方法論に落とし込むことだ。小田と野中は共にフィジカル的な強さとスペースを埋める能力が高く守備面において計算が立ちやすい一方で、攻撃面では単独での突破や狭いスペースでの周囲との連携プレーを得意としていない。両者ともオフザボールでの動きでパスを引き出す役割により適性がある。小田はオーバーラップ(相手サイドバックの裏に大外から抜ける)が、野中はインナーラップ(相手の間を抜けてエリア内で受ける)が得意という違いがある。よく見られるのは石田(あるいは譜久村)が後方から小田へと長めのパスを通す形と、右サイドからのクロスに対して逆サイドの野中が飛び込んでいく形だ。攻撃が右に偏る現象は昨年から上昇傾向にある。右サイドでは前述した小田のオーバーラップ、小田・石田・譜久村が反時計回りにポジションチェンジする旋回の動き、ここにサイドに流れる牧野を使う形が浸透してきている。左サイドでは野中のインナーラップと、生田の単独突破がメイン。ワンフォー時代に比べるとシステム変更や道重の卒業もあって生田が仕掛ける頻度は減ってきているのは気掛かりだ。スペースを必要とするタイプなので陣形が逆サイドによるのはむしろ好都合。適切なタイミングでサイドチェンジからの1対1の状況を作る頻度を増やしていきたい。有機的な攻撃を増やしたいなら尾形春水を使う手(4-3-1-2への変更も考慮)も考えられる。工藤と譜久村は相手ブロックの内外でボールを受ける、または裏への抜け出しなど多様な働きが要求される。工藤は決定機へと直結するラストパス、譜久村は優れた得点感覚というストロングポイントをどれだけ発揮出来るかがポイントになる。またCFの牧野は幅広く動き回って後方からのパスを引き出す、また動くことによって生じるスペースを周囲が活用する役割が主になる。エリア内での仕事、フィニッシャーとしての機能を求めるなら羽賀朱音の起用を優先したい。

守備の局面では工藤と飯窪のポジショニングによって形を決める。工藤がCFと並ぶ4-4-2、飯窪がアンカーに入り工藤が石田と並ぶ4-5-1、さらに飯窪がCB間にまで落ちる5-4-1などを状況によって使い分けたい。前線にはスピードのあるメンバーが多いのでロングカウンターも狙う価値がある。

【今後のポイントを整理してみる】

①ビルドアップは極力ボックス型(CBとセントラルMF)で行う

②工藤と譜久村は敵2ライン間での仕事がメイン(ポジションを下げすぎない)

③小田と野中の両サイドバックを上手く使えるか

④左サイドアタッカーの生田(あるいは13期の誰か)が仕掛ける回数を増やす

⑤CF牧野は通用するか(個人としてもチームの枠組みの中でも)

ここらへんが焦点になりそう。もう少し縦に速いシンプルなスタイルでもいいと個人的には感じます。こんなブログ書いてて言うのもあれだけど、みんな難しく考えすぎなんじゃないかと思う昨今。アイドルグループの構造って難しいようですごく単純だったり、その逆だったりの堂々巡りなんですけどね。モーニング娘。界隈を見ていると最近強く感じることです。おしまい。

モーニング娘。のこれからを展望してみよう【戦力編】

今回から2回に渡って13期の人選も含めたこれから目指すべきモーニング娘。の理想形について書きたいと思います。めちゃくちゃ個人的な感じになりますけどごめんなさいね。

 

【まずは現状を整理してみよう】

昨年末にエースだった鞘師里保が卒業して、12人体制でスタートしたモーニング娘。'16。メンバーの怪我や体調不良などが重なりなかなか全員揃ってのパフォーマンスが叶わない前途多難な状態のなか、鈴木香音の5月31日での卒業が決まり通算何回目だろうかという正念場に立たされている。現在進行中である13期オーデの結果も気になるところではあるけど、まずは今いるメンバーを確認してみる。

 

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現行の4-2-3-1の維持を前提とすると鈴木が抜けるCBには飯窪春菜が下がり、セントラルMFには尾形春水が入るこの並びになるだろう。ここ最近の使われ方から判断するに現メンバーにおいて不動の主力と表現できるのは図に赤いマーカーで表記した5人(譜久村聖石田亜佑美佐藤優樹工藤遥小田さくら)だと感じている。佐藤と工藤は16歳、小田が17歳と将来性もある。譜久村と石田も年齢で衰えるタイプではないと個人的には見ているので、5年は言い過ぎにしても少なくとも3年程度はこの5人を軸にしてチームを作っていくのがベターだろう。その観点から言っても全員がベストポジション(最もその個性をチームに還元できる位置)で起用可能な4-2-3-1は継続するべきだと導き出せる。

 

【13期の人選について】

 ではそれを踏まえて13期にはどういった人材が欲しいのか。最大で4人だと思うので第4希望まで出します。

①ビルドアップ能力に長けたCB

②FW仕事もこなせるサイドアタッカー(逆でも可)

③フィジカル自慢のセントラルMF

④将来性重視のCB

以上が管理人の希望のタイプとなる。まず①は戦力的観点と戦術的観点の両面からして補強が必要不可欠だと断言してもいい。根拠としては単純に鈴木が抜けることで本職のCBが佐藤1人になってしまうこと。飯窪も対応出来なくはないがフィジカル能力に不安があることや、現在の石田とのセントラルMFコンビが2人の相性や補完性も含めて戦術的キーであるために崩すのは抵抗があることなどが挙げられる。ただ一方ではCBコンビ(鈴木と佐藤)のビルドアップにおける貢献度が低いためにセントラルMFに掛かる負担が大きいという現在のウィークポイントを解消するために飯窪をCBに置くプランも選択肢にあるかもしれない。その場合には代わりに石田と組むことになる尾形、あるいは13期が今後のチームを見るうえで指標となるメンバーになるだろう。新メンバーに求めるのは水準以上のフィジカル能力に加えてビルドアップにも積極的に関与出来るタイプが望ましい。現役で言えば山木梨沙(カントリー・ガールズ)や広瀬彩海(こぶしファクトリー)が理想に近い。

②は4-2-3-1で言うなら3の両サイドで起用可能なアタッカーとなる。現在は右に譜久村、左に生田衣梨奈(または牧野真莉愛)が配置されている。9期メンバーコンビの年齢や生田の得点力にやや不安があること、牧野の1トップ起用が増えていきそうなことを考えるとこのポジションにも新戦力を加えたい。理想としては高い得点感覚を備えたFW色の強いタイプで、SB(左なら野中美希)の攻撃参加を活かせる戦術的センスも持っているならベストだ。現役なら矢島舞美(℃-ute)や船木結(カントリー・ガールズ)がそのタイプと分類出来る。

③は①と関連性が高いが飯窪と石田の年齢がやや高めであることと、飯窪と尾形をテクニシャン型とするとアスリート型が石田だけであるため層に厚みを加えたいことが理由。竹内朱莉(アンジュルム)や稲場愛香(カントリー・ガールズ)のような人材なら文句無しだ。

④は佐藤のCFコンバートに対するプランだ。鈴木が抜けることも合わせると小田と共にDFラインの主力へと成長した佐藤のポジションを動かすのはあまりにリスクが高い。それが①とのダブル獲りでコンビを形成するCBが加入するなら枚数的には障害はなくなる、というわけだ。ただしチームの基盤であるCBを新人2人に任せるというのはかなりの冒険だろう。

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整理するとこのようになる。これが戦力編の個人的理想です。次回は【戦術編】をやります。

こぶしファクトリーの設計図(仮)

さて、今回は昨年末のレコード大賞最優秀新人賞に続いてオリコン週間チャート1位も獲得し勢い付くこぶしファクトリーについて。正直細かいところまでは把握出来てないので、ここでは大まかな構造だけ触れます。


システムは4-3-1-2を採用。こぶしファクトリーの場合は8人なので、CB2枚を抜いた形で構成されている。 メンバーの配置はサイドバックが右に田口夏実、左には藤井梨央。ダイヤモンド型の中盤は底に広瀬彩海、右インサイドハーフ野村みな美、左インサイドハーフ和田桜子、トップ下に浜浦彩乃。2トップは小川麗奈と井上玲音という配置になっている。

中盤の3セントラルMF(広瀬・野村・和田)はいずれも確かなテクニックを備えており、チームの安定に大きな貢献を果たしている。なかでもリーダーの広瀬は攻撃の方向付けに重要なプレービジョンと、強靭なフィジカルを持つ戦術上のキーパーソンである。インサイドハーフコンビはどちらかと言えば野村はバランスを重視して時には広瀬よりもポジションを下げながらリスク管理を意識、和田は隙間でボールを受けたり前線への飛び出しに特長があるタイプだ。

サイドバックの田口と藤井は共に攻撃的志向が強く、システムの構造においてサイドが薄くなりがちな4-3-1-2のサイドバックとしての適性はかなり高い。特長としては攻撃センスとコンビネーションによる崩しを武器とした田口と、ポジョニングセンスに長けていて状況に応じたプレーが出来る藤井という様相となっている。例えるなら田口はBerryz工房徳永千奈美、藤井は℃-ute岡井千聖に近いタイプのサイドバックである。

トップ下の浜浦は得点力に秀でているFW的な要素の強いアタッカーで、総合力の高さもあり複数の役割やシステムに対応可能だ。ただし独力で攻撃を完結させるタイプではないので、2トップや攻撃参加するインサイドハーフサイドバックとの連携が肝になる。

2トップは小川が横の動き、井上は縦の動きに強みがある。小川はサイドに流れてオーバーラップしてきた田口とのコンビネーションを生んだり、浜浦や和田が飛び込むスペースを作る動きに特長がある。井上は最前線から下りてきて中盤からの楔のパスを受けたりトップ下の浜浦とのコンビネーション、または裏へと抜け出しフィニッシュへと持ち込むプレーがメインとなる。

チーム全体の印象としては各ポジションで補完性の高い組み合わせが構築されている。それが安定感と戦術的な幅を生んでおり、時間を重ねれば更に質の高い組織へと進化する可能性を十分に秘めていると言えるだろう。広瀬、浜浦、井上の3人がチームの"背骨"として存在している意味は大きい。広瀬や野村を中心に後方からじっくり組み立てる遅攻と、前線トリオのスピードなどの個人能力を生かした速攻をハイレベルで両立出来るようになるとよりチームとしての完成度は増すだろう。

個人的にはこぶしファクトリーと田村芽実卒業後のアンジュルムは人数的にも配置的にも同じになるので比較していくのも面白いのかなと思ってたりします。